住宅ローンが40年、いや最長50年まで借りられるようになったって知ってました？フラット35は知っていたけど、40年って…いったいいつまで働かなくちゃならないのかしらね？
今日はお金の怖い話をひとつ
友人の知り合いの息子さん30歳が40年の住宅ローン5000万円を借りて、新築住宅を建てたという話。😱
当初は奥さんが子育て中の専業主婦だから、子供が小学生になるまで頭金を貯めて、共働きになってから夫婦で住宅ローンを組む計画だった。
3人目が産まれ、2LDKのアパートでは狭く暮らしにくくなっていた。一軒家の賃貸に引っ越そうか物件を探しているうちに、周りの同世代の友人達が次々と家を購入するのを知って羨ましくなった。
それで住宅展示場に行ってしまった。
不動産業者は「都心では地価が上がっているから、いずれ田舎の土地価格も上がりますよ」建築業者は「資材価格が上がっているから、早く建てた方がいい」、銀行融資担当者は「金利が安いうちに住宅ローンを組んだ方がいい」などなど、皆さん揃って早く建てた方がいい！と言う。
そりゃそーだ、それが彼らの仕事なのだから。
勧められるままに組んだ住宅ローンは5000万円で月々の返済金額は11万円、ボーナス払いなし。この支払い額ならおそらく変動金利でしょう。【罠①】金利が上がることを全く考慮していません。
今までの家賃が7万円だったから差額の4万円で持ち家が持てるのならと決断。しかし、【罠②】固定資産税や火災保険料、後々かかる修繕費のことは考えていなかった。
給与30万円、ボーナス100万円と高給取りではあるものの、【罠③】70歳までこの給与が続くのでしょうか？
他人事ながら、待ち受ける未来が怖くなりました。
【罠①】金利が上昇すると…
日銀の金融政策決定会合で利上げが先送りされました。現時点で今の金利が最も低いと思われます。固定金利の日本国債よりも変動金利の日本国債の方が売れているのは、今後金利が上昇していくと思っているからに他なりません。
低金利最終局面の今、変動金利で住宅ローンを組むのは危険と言えます。
変動金利が2％になるだけで、月々の返済額が15万円になります。30年ほど前の住宅ローン金利は5%超えでしたから、仮に5％で計算すると月24万円です！
そんな金利になるはずない！と思いたい気持ちはわかりますが、40年前は8％だったことを考えると、無きにしも非ずです。
金利の上昇以上に給与が上がっていけばいいですが、今の政策を見ていると増税や社会保険料増額をすることばかりで実質賃金が減っています。
お子さんを3人も抱え、１馬力での返済には無理があるというものです。
【罠②】持ち家の経費
✅ 固定資産税 年間15万円
住宅ローンの他に必ず払わなければならないのは固定資産税です。購入する時に不動産取得税などを払っているし、自分の持ち物なのに税金がかかってくるなんておかしな話だと思いつつも、国がそう決めているのだから払う他ありません。
固定資産税の平均額は年間10〜30万円、土地や家の広さにもよりますが5000万円以上の物件となると、新築軽減税率が適用されたとしても年間15万円は下らないでしょう。
✅ 火災保険料 年間9万円
保険金額が建物価格2000万円、家財1000万円、保険期間が5年の基本保証がついた一般的な火災保険のプランがこちらです。地震保険に入ると2倍以上の保険金額になります。
✅ 修繕費用 年間約12万円
外壁塗装費用が120万円、水まわり費用(シャワーヘッド交換、洗面化粧台買い替え、トイレウォッシュレット交換など)で30万円、ガスレンジや給湯器の交換で20万円など。これらは新築後15年間の間に私が実際に経験した修繕費です。
これら固定資産税、火災保険料、修繕費用をざっと計算しただけで年間36万円、月3万円の出費になります。住宅ローン11万円に3万円を加えると14万円となり、家賃の倍の出費が予想されます。持ち家は思った以上に費用がかかるものなのです。
【罠③】70歳まで支払いが可能か？
ひとつの企業に定年まで働くのも難しい世の中、40年間もの長い間住宅ローンを支払っていけるのでしょうか？
この70歳までローンを組ませる制度に怒っています！💢
現在、65歳まで定年が延長されましたが、将来は定年が70歳になるというフラグでしょう。そうやって働かざるを得ない状況を作っていくのです。
男性の健康寿命が72.6歳と言われています。70歳で住宅ローンを支払い終えたとしても健康に老後を楽しむ時間は僅かです。しかもその頃の家は築40年でボロボロです。
悲惨な老後しか考えられませんから、安易に長期の住宅ローンを組んで欲しくないと思ってしまいます。もし、自分の子供がそのような状況だったら全力で止めるでしょう。
老婆心ながら伝えたいことは、子供が小さなうちは、どんなに汚しても平気な安い中古住宅にした方がいいと思います。子供は巣立っていくもの、ほんの十数年で生活が変わりますからね。
ロバート・キヨサキ氏の著書『金持ち父さん、貧乏父さん』の中では、持ち家は「負債」にあたります。この負債を少なくすることがお金持ちへの道なのではないでしょうか。
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